こんな使い方してない?やってはいけない「コンドームの使い方」8選

「コンドームをつけていれば100%避妊できる」そんな勘違いをしていませんか?実際には、コンドームをつけて性行為をしたことによる妊娠率は18%。理想的な使用方法ができたとしても2%の人が妊娠をしてしまっていると報告されています(※)。これは1年間で6組に1組のカップルがコンドームを使用していたにもかかわらず妊娠してしまったということ。

コンドームの扱いを男性に任せっきりにしていて、知らないうちに避妊に失敗してしまっていた…なんてことを避けるためにも、女性もコンドームの正しい扱い方は知っておくべきなのです。今回は、間違えている人も多いコンドームの誤った保管方法や使い方をご紹介します。

1.コンドームを財布に入れて持ち歩いている

コンドームを財布に入れて持ち歩くと、カードや小銭に圧迫されて傷つく原因となってしまいます。コンドームを持ち運ぶ際は、直射日光を避けつつゴムが劣化したり破れたりしないように、プラスチックケースなどに入れましょう。「コンドームを財布に入れるとお金が貯まる」というのは、もちろん迷信です。

2.コンドームを化粧ポーチに入れて持ち歩いている

いざという時のために、女性がコンドームを持ち歩くのはごく自然なことです。ただし、化粧ポーチの中に入れている人は要注意。油分が含まれている化粧品やハンドクリームと同じところに入れておくと、ゴムが溶けてしまう可能性があります。ヘアピンやシェーバーなどの小物に傷つけられたり、摩擦によって知らないうちに劣化が進んでしまうこともあるので注意。

3.コンドームのサイズが合っていない

コンドームはサイズ選びが非常に重要です。大きいと腟の中で外れてしまう可能性があり、小さいと破れたり切れたりする原因になります。使う男性に合ったサイズを選びましょう。

4.射精後にもコンドームを外さない

男性が射精した後、しばらく挿入したままにしておくと、男性器が小さくなることでコンドームとの間に隙間ができ、腟内で精子が漏れてしまうことがあります。射精後はコンドームが外れないよう注意しつつ、すぐに腟から抜くようにしましょう。

5.爪が伸びている

装着する人の爪が長いと、コンドームを傷つけたり、ひっかけて破いてしまうリスクが高まります。それだけでなく、前戯中も相手の肌や性器を傷つけやすくなってしまいます。セックス前は、男女ともに忘れず爪を切るようにしましょう。

6.安全性が確保されていないコンドームを使う

ラブホテルなどに行くとコンドームが準備されていますが、これらを使用することはあまり推奨できません。いつ、どこで、誰の手に触れたかも分からないうえ、そのコンドームに穴が開いていないという確証が持てません。また、コンドームの使用期限が包装に書いてあるものは少なく、ほとんどがパッケージに記載されいるので、使用期限が過ぎたものである可能性もあります。ホテル側も管理には気をつけているところがほとんどですが、極力、コンドームは自分で購入したものを使用するようにしましょう。

7.表裏を確認せずに使う

男性は射精したときの精液だけでなく、射精の前に出てくる分泌液にも精子が含まれています。そのため、裏と表を間違えたからと二度コンドームをつけてしまったりすると、付け間違えた時に分泌液が付着し、そこについている精子が腟の中に入り込んで妊娠を成立させてしまうこともあります。

8.精液だまりの空気を出さないで使う

コンドームの先端には精液だまりという部分があり、ここにに空気が溜まっています。この部分の空気をしっかりと抜いてから装着しないと、性行為中にコンドームが破れてしまう破裂する可能性があります。つけ方を間違えてしまったら、そのコンドームは破棄して新しいものを使用するようにしましょう。

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参考文献

※ Trussell, J. (2011) Contraceptive Failure in the United States. Contraception, 83, 397-404.

教えてくれたのは…
山田光泰先生
山田光泰先生
産婦人科専門医。大学病院等で不妊治療を中心とした最先端の医療に従事しつつ、厚生労働医系技官として母子保健施策の推進にも携わってきた。現在は、女性のライフステージに応じたウェルネス向上をサポートすべく、テクノロジーを活用した課題解決にも取り組む。

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