メリットがたくさん!女性が生理周期を把握しておくべき5つの理由

みなさんは、毎日の健康をどのように管理していますか?ぜひおすすめしたいのが、”記録をつける”ということ。今回は、生理周期を記録することの大切さについて、陣内先生にお話を聞きました。

教えてくれたのは…
陣内理子先生
陣内理子先生
産婦人科専門医、医学博士。久留米大学(2011年)、順天堂大学大学院卒業。大学病院及び関連施設に従事し、2016年より2年間ヨーテボリ大学留学。一般婦人科、不妊治療、周産期、無痛分娩。

生理日を記録するってどういうこと?

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2021/12/アイコン-300x300.png

そもそも、生理日を記録することで、何が分かるんですか?

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

「自分の生理周期」と「いま生理周期のどの時期にいるのか」が分かります。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

生理周期の数え方としては、生理がきた日から、次の生理がくる前日までをカウントします。人によって異なりますが、およそ25〜38日のサイクルになります。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/アイコン-2-300x300.png

生理周期は「卵胞期」「排卵期」「黄体期」に分けられるんですね。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

はい。これらを把握することで、さまざまなメリットがあるんですよ。さっそくみていきましょう!

生理周期を把握するメリット

1.旅行などの計画が立てやすい

これはみなさん経験があるかと思いますが、生理周期を把握していることで、大事な予定の日と生理が被るのを避けることができます。大人数の女子会なんかだと難しいですが、デートや温泉に行く日は、極力生理になるのは避けたいですよね。

2.PMSの把握ができる

PMS(月経前症候群)とは、生理前に起こる体や心の不調のこと。身体に負担がかかると、仕事や勉強にも少なからず影響が生じてしまいます。その症状やタイミングを把握しておくことで、いつもより意識して睡眠時間を確保したり、無理のないスケジュールにしておいたりと、PMS対策に役立つことも。記録をつけてみて初めてPMSに気づく人もいるので、生理周期と一緒にメモしておくことをおすすめします。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

「つい人に当たってしまうことがある」「仕事に支障が出ないか心配」という人は、あらかじめ身近な人に伝えておくという対処法もありますよ。

3.排卵日の予測ができる

妊活している人の場合、アプリなどを使えば、記録された月経周期から排卵日が予測できるので、妊娠しやすい時期がわかります。卵子の寿命は排卵後およそ24時間、精子の寿命は射精後48~72時間とされているため、一般的には、排卵日の1〜2日前にタイミングをとると妊娠率は高くなります(排卵日までに3回以上タイミングをとるとその確率は上がります)。

また、基礎体温をつけている方は、低温期から高温期へ移行する間に排卵日がおとずれるので、あわせて参考にすることもできます。

妊娠を希望しておらず、生理が1週間以上こないという場合も、排卵日や性交渉のあった日を把握していることで、妊娠の可能性をおおよそ確かめることが可能です。

4.婦人科での診察がスムーズ

産婦人科、婦人科を受診する時も、必ず生理周期に関して質問されます。問診票で「最後に生理が来た日はいつですか」「生理周期はどのくらいですか」という項目に答えたことがある人もいるでしょう。生理周期の異常から月経不順や思わぬ病気の早期発見に繋がる場合もあるので、しっかりと答えられるようにしておきましょう。

また、生理中はできる検査や治療が限られます。生理周期を把握していないと「急に生理が来てしまった…」ということもあるので注意。子宮頸がん検診や性感染症検査、おりもの検査などは、生理予定の前後は避けると安心ですね。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

診察の内容によっては、内診台にシートを敷くなどで問題なく診察できます。生理中でも症状があれば我慢せず受診しましょう。心配な場合は、受診予定の婦人科にお問い合わせください。

5.美容に役立つことも

生理開始からの卵胞期は、むくみが取れたり、精神的にも安定し、運動に取り組みやすい時期とも言えます。また、卵胞期は肌の調子もよくなる時期。美容パックやピーリングなどのスペシャルケアを行うと、効果が得られやすくなると言われています。

逆に生理前の黄体期は、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルが現れやすいので、肌に負担をかけずに過ごすことを心がけてくださいね。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

過度なダイエットは、女性ホルモンのバランスが乱れ、生理不順などを引き起こす原因にもなるので絶対にNG!心と体のバイオリズムを意識して、くれぐれも無理のないように行いましょう。

早いうちから習慣化することが大切

今は特に健康に不安はないという人も、環境や年齢とともに変化するホルモンバランスの影響によって、いつどのような症状が出てくるかは分かりません。なるべく早いうちから自身のバイオリズムを掴んでおくことが大切です。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/アイコン-2-300x300.png

今までは「なんとなくこの日に生理がきそう」と考えていただけでしたが、これからはちゃんと記録するようにします!

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/04/陣内先生-300x300.png
陣内先生

自分のからだについて知ることは、健康への第一歩。生理周期はもちろん、何か気になる症状などがあったら、こまめに記録しておくことを心がけてくださいね。

あわせて読みたいおすすめ記事