【女性のウェルネス辞典】産婦人科用語、フェムケア・フェムテックのキーワードががまる分かり!

産婦人科で使われる専門用語や、フェムケア・フェムテック関連で「実はよく意味はわからない……」という言葉やキーワードの意味をお教えします。関連記事も紹介するので、ぜひチェックしてくみてください!

あ行

AMH検査

アンチミューラリアンホルモン(anti-Müllerian hormone)の略称で「抗ミュラー管ホルモン」とも呼ばれます。これは女性ホルモンの一種で、この値を検査することで卵巣内にあとどれくらいの原始卵胞(卵子のもと)が残っているか、いわゆる卵巣の予備能を推測することができるため、妊活や不妊治療のプランニングに利用されています。検査自体は通常の血液検査で実施されます。

HPV

子宮頸がんの原因とされるウイルスの総称「ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus)」のこと。主に性交渉によって感染し、性的接触のある半数以上の女性が、生涯で一度は感染するとされています。HPVに感染したからといって全てが子宮頸がんになるわけではありません。100種類以上あると言われるHPVの中でも、特に子宮頸がんを引き起こすリスクの高いウイルスへの感染を予防するのが「HPVワクチン」です。

▼HPVをもっと詳しく知る


大人も無料になるの?今こそ知っておきたい、HPVワクチンのお話

子宮頸がんなどを予防するHPVワクチンについて、厚生労働省が2022年4月から8年ぶりに積極的な接種勧奨を再開することが決定しました。一時はその安全性に疑問がもたれ、接種勧奨にストップがかかっていたHPVワクチン。「本当に安全なの?」「どの種類を打てばいいの?」など、気になる疑問に医師がお答えします。

か行

吸水ショーツ(吸収型サニタリーショーツ)

生理用品の1つ。「サニタリーショーツ」とは違い、ショーツそのものに吸水機能を備えていているので、生理用ナプキンやタンポンなどが不要なのが特徴です。また、洗濯することで何度も使うことができます。吸水量、素材、ムレ・ニオイ防止などの付加機能は製品によって違います。

月経カップ

月経カップ

生理用品の1つ。シリコン製のカップ形が主で、直接腟の中に入れ、子宮の出口に装着することで経血を“溜める”構造になっています。一定時間たったら溜まった経血を捨て、再度装着します。シリコンでできているので、消毒して数カ月間繰り返し使えることが特徴です。また、生理特有のムレやニオイなどの軽減も期待されています。

さ行

サニタリーショーツ

生理の際に生理用ナプキンを貼り付けて使用することを目的としたショーツです。通常のショーツとの違いとしては、マチの部分の生地や構造に特徴があります。ポリエステルなどの素材で作られているため防水性があり、さらに経血が付着しても落としやすくなっています。また、マチの部分が二重構造になっているため経血が染み出しにくくなっています。

子宮筋腫

子宮の筋肉(平滑筋)が由来の、良性の腫瘍のことです。無症状の場合は経過観察を行いますが、場所やサイズによって様々な症状を引き起こすことがあります。具体的には、ひどい⽉経痛や、子宮の周りの臓器を⼦宮筋腫が圧迫することによる頻尿・便秘・腰痛、サイズの大きな子宮筋腫の場合は子宮筋腫の中身が変性して痛みが出ることもあります。月経量が多くなったり、レバーのような血の塊が多く出るといった過多月経の症状が出ることも少なくありません。

子宮体がん(子宮内膜がん)

子宮体部
子宮体部にできるがんのことです。50歳〜60歳代の人に最も多く見られます。子宮内膜から発生することから、「子宮内膜がん」とも呼びます。閉経後に不正出血が見られた場合、高確率で子宮内膜がんもしくはその前段階を疑います。

子宮頸がん

子宮頸部
子宮頸部にできるがんのことです。30歳〜40歳代の人に最も多く見られます。子宮頸がんは比較的進行が遅く、定期的に検診を受けておくことで、早期に発見・治療できるという特徴があります。また、子宮頸がんの原因になりえるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染を予防するワクチン(HPVワクチン)の積極的な接種が推奨されています。

▼子宮頸がんをもっと詳しく知る


子宮頸がん検診で異形成と診断されたら…自然に消えるって本当?がんになる確率は?

子宮頸がん検診の検査結果で「ASC-US」と判定されたため、追加の検査を受けたsai+ journal編集部員。今回は、「もし異形成になってしまったら?」をテーマに、検査結果にもとづく今後の流れを山田先生に詳しく聞きました。

性病

病原菌が体内に侵入することによって感染する「感染症」の一種のことで、性交渉による皮膚・粘膜の接触が原因で発症する感染症全般を呼びます。 主な性病としては、クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、トリコモナス腟炎、ケジラミ症などが挙げられます。

な行

内診

子宮や腟の状態を、医師が目で見て診察すること(視診)、実際に指で触れて診察すること(触診)の2つの診察をあわせて「内診」といいます。視診では、まず外陰部を確認します。その後、クスコという専用器具を腟口から挿入し、腟壁、子宮頸部(子宮の入口)、分泌液(おりもの)に異常がないか確認します。触診では、実際に指を腟口から挿入し、子宮や卵巣のサイズ・可動性・痛みの有無などを確認します。この内診の際、経腟超音波(エコー)検査や子宮頸がんの検査などをあわせて行うことがあります。

は行

PMS

Premenstrual Syndromeの略称で、日本語で「月経前症候群」のことです。月経前、3〜10日の間続く精神的な症状や身体的な症状で、月経開始とともに軽減ないし消失するものをいいます。症状には個人差があり、腹痛・腰痛、イライラや不安感、過食などさまざまです。

PMDD

Premenstrual Dysphoric Disorderの略称で、日本語で「月経前不快気分障害」と略されます。PMS(月経前症候群)のうち、特に心の症状の悪化がメインのものをPMDDと言います。発症時期はPMSと同じく、月経前3〜10日の間です。コントロールできないほどの抑うつ感、不安感、怒りなどの精神症状が出現し、月経開始にともない解消・消失することが特徴です。

 

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避妊リング(IUD/IUS)

子宮の中に挿入する器具のことで、①主に避妊を目的とした「IUD(Intrauterine Device)」と、②低・中用量ピルと同じく、避妊・重い月経痛や過多月経など月経まわりの悩みにも効果的な「IUS(Intrauterine Contraceptive System)」の2種類があります。ピルの服用を忘れてしまう方、副作用や健康的理由でピルを服用できない人なども利用できます。どちらも希望すればいつでも外来で挿入および摘出が可能で、摘出後の妊娠への悪影響は報告されていません。ただし、子宮の出口が狭いと挿入が難しく、出産経験の無い人は使用できない可能性があります。

ピル(超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピル・アフターピルなど)

日本国内で通称「ピル」と呼ばれるものにはいくつか種類がありますが、女性ホルモンの成分が含まれた薬の総称を指すことがほとんどです。女性ホルモンには主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類が存在し、生理周期に応じて相互に増えたり減ったりします。ピルの服用は、この女性ホルモンを調整し、避妊・PMSの改善・月経痛の軽減などの作用を発揮します。 また、ピルに含まれる成分やその割合によって、超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピル・アフターピルなどさまざまな種類に分かれ、呼び名や効果が異なります。

横スクロールで表が見られます

成分 効果 代表的な製品
超低用量ピル エストロゲン超低用量
+プロゲステロン
避妊効果、PMS、生理痛改善、
月経量改善、ニキビ改善など
ルナペルULD(フリウェルULD)、
ヤーズフレックス
低用量ピル エストロゲン低用量
+プロゲステロン
避妊効果、PMS、生理痛改善、
月経量改善、ニキビ改善など
マーベロン(ファボワール)、
トリキュラー(アンジュ・ラベルフィーユ)
中用量ピル エストロゲン中用量
+プロゲステロン
 月経移動など  プラノバール
アフターピル プロゲステロンのみ 緊急避妊 ノルレボ、エラワン

ブライダルチェック

婦人科系の疾患スクリーニングを目的とした検査のことです。その名の通り、結婚前に妊娠の妨げになるような病気などがないかを調べるための検査として行われることが多いですが、婚姻の有無(予定も含む)に関係なく受けることが可能です。主に性感染症検査、女性ホルモン検査、内診・超音波検査などがセットになっており、自費検査のためメニューも価格も医療機関によってさまざま。 子宮頸がん・乳がん検診、甲状腺機能や膠原病の検査などを選択できる場合もあります。

監修医師
山田光泰先生
山田光泰先生
産婦人科専門医。大学病院等で不妊治療を中心とした最先端の医療に従事しつつ、厚生労働医系技官として母子保健施策の推進にも携わってきた。現在は、女性のライフステージに応じたウェルネス向上をサポートすべく、テクノロジーを活用した課題解決にも取り組む。