【連載】私がピルを始めた理由「予定を入れられないほど生理痛がひどかった」〜 はるかさんの場合〜

生理痛、PMS、避妊目的など、ピルを飲み始めるきっかけは人それぞれ。「興味はあるけど、相談できる人がいないし不安……」。そんな読者の皆さんに、実際に低用量ピルを服用している(していた)人のリアルな体験談を紹介します。 どんな理由ではじめたの? 副作用は? どう変わった? など、気になる疑問をぶつけてみました!

はるかさんのプロフィール
東京都在住の自営業、34歳。30歳から約1年「ヤーズフレックス」を服用し、一度中断してから現在まで再度服用中。現在服用中のピルは「トリキュラー」。

緊急搬送の思い出が、トラウマに

スケジュールを記載する女性の手

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編集部

生理痛は、ずっと深刻だったんですか?

「思春期のときからひどい生理痛で、鎮痛剤は手放せませんでした。高校生のころ、一度痛みで動けなくなって病院に緊急搬送されたこともあります。心配してくれた友人にも『生理痛がひどくて病院に運ばれた』なんて当時は恥ずかしくて言えなかったですね。それがトラウマになったのもあって、ピルを服用する前まで、生理中は外出の予定を入れないようになりました。鎮痛剤を服用しても、痛くてベッドからほとんど動けなくなるんです」

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編集部

1カ月に1週間程度も何も予定を入れられない、ってなると大変ですね……。仕事の調整も大変だったんではないですか?

「社会人になって、シフトも生理に合わせて調整していました。それでも、生理が始まるタイミングが数日ズレてしまうとすべての予定が狂ってしまうんです。小さなカフェで働いていたときは1人で営業することもあったのですが、鎮痛剤を服用しても痛みがおさまらず、途中であえなくお店を臨時休業させてもらうことも何回かありました。お店に迷惑をかけてしまっているのも申し訳なくて、本当に辛かったです」

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編集部

低用量ピルの服用という選択肢は考えていなかったんですか?

「ピルの存在は知っていましたが、まわりに服用している人がいなかったので実状もわからず、誰にも相談もできず、試したことはありませんでした。当時は『避妊薬』というイメージが強かったですし、婦人科に行くのも私にはハードルが高くて。30歳手前になって、まわりの友人が徐々にピルを飲み始めて、直接その効果や副作用を聞くことができるようになったんです。副作用は怖かったけれど、悩みがなくなるなら、と試してみることにしました」

生活だけでなく、気持ちも大きく変えてくれた

開放感を楽しむ女性

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編集部

ピルを服用して、生理痛は軽減されましたか?

「これが……驚くほど変わりました! 服用して1カ月目から痛みもほとんどなくなりましたし、予定通りの日に生理が始まるし、始まっても3日程度で終わる、PMSもなくなる……良いことづくしで『今までなんで飲まなかったんだろう』と思うくらい。副作用も特になく、生活がかなり快適になりました!

これまでは生理を基準に予定を立てるしかなかったんですが、予定にあわせて生理開始日も移動できるようになったのもうれしかったです。温泉などの旅行も、生理開始日をコントロールできるおかげで、なにも気にせず計画が立てられるようになりました」

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編集部

ピルを服用するようになって、ずいぶんと生活が変化したんですね。

「はい。生活が楽になっただけでなく、精神的にもすごく変わりました。以前は、生理を気にしてネガティブに考えてしまったり、躊躇(ちゅうちょ)してしまうことも多かったです。でも今は、何事にもポジティブに考えられるようになりましたし、行動力も上がりました。やりたいと思ったことを、すぐに『やってみよう!』とフットワーク軽く行動に移せるようになったのは、生理に対しての悩みが解決されたから。将来的に妊活などでピルの服用をお休みするかも、と考えると今から身構えてしまうくらいです(笑)。

生理痛がひどくて鎮痛剤が手放せない人や、生理に合わせてスケジュールを組んでいる人って意外と多いと思います。私はそういった悩みが全くなくなったので、同じ悩みを持つ人にはピルをおすすめしたいです。副作用があるかないか、やってみないとわかりません。合わなければやめればいい、それだけです。ピルがうまく体に合って、少しでも私のように生活や気持ちが楽になる人が増えるとうれしいな、と思います!」

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編集部

ありがとうございました!

産婦人科医コメント
山田光泰先生
山田光泰先生
はるかさんのように、生理の悩みが解消されたことで、気持ちも上向きになれたという患者さんは多くいらっしゃいます。日常生活に支障をきたすほどの生理痛がある方は、まずは婦人科に相談してみてください。ピルの服用によって、本来の快適な生活を取り戻せるきっかけが作れるかもしれません。近所にクリニックがなかったり、婦人科受診に抵抗がある人は、今ではオンライン診療で相談の上、ピルを処方してもらうという選択肢もあります。がんの予防もできたりと、非常にメリットの多い薬ですので、月経に伴う症状に振り回されている方は、ぜひこの機会に一歩踏み出してみましょう。

※PMS・生理痛などの症状は低用量ピルを服用することによって改善が期待されますが、効果・効能・副作用のあらわれ方には個人差があります。また、まれに副作用が起きる場合もあります。医師の診察をうけ、指示された適切な服用方法をお守りください。

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