避妊しない男性の理由はさまざま?対処法について

さまざまな理由で、避妊をせずに性行為を迫る男性もいらっしゃいますが、女性側としては妊娠のリスクもあり、避妊をしない性行為は回避したいもの。なぜ、男性が避妊なしでの性行為を迫るのか、避妊なしで性行為を迫る男性の対処法について解説していきます。

避妊しない男性の割合は?

まずは、避妊をしない男性がいったいどのくらいいるのかについてご紹介します。このデータについては、さまざまな企業や機関が調査をしています。

15〜29歳の日本の若者に対して行った調査によると、セックスをする際に毎回必ずコンドームによる避妊をしているという方は82.5%程度、「ほとんど着けない、毎回着けない」という回答をした人は約12%という結果になりました。つまり約8人に1人は全く避妊をせずに性行為をしているということになるのです(※1)。また、17歳~19歳を対象とした別の調査の結果によると、13.3%もの人が避妊の必要性を感じていないと回答しています(※2)

男性が避妊しない理由は?

それではなぜ、男性が避妊をしないと回答しているのでしょうか。その理由については非常に安易な考え方にあります。最も多いのは自分が気持ちいからという快楽によるものです。

次に多い理由であり特に10代に多い理由が今まで妊娠させたことがないから妊娠をしないだろう、自分は大丈夫と思っているからというものでした。男性側の意見はほかにもその場のノリや雰囲気を大切にしたいから、コンドームを日常的に所持していないから、避妊をすることが面倒くさいからというものがありました。

一方、避妊をしない男性に対して女性側も言いにくい、自分は大丈夫だと思うという理由から避妊をせずに性行為をしてしまっているという現状が見受けられました。

20代の中には、避妊なしで性行為をして妊娠してしまっても結婚したいと思っている、結婚を前提に付き合っているという理由も見受けられましたが、ごく少数派でした。また、意外にも女性側に安全日なら妊娠しないから大丈夫だと思っているという誤った解釈をしている方が多く見受けられました。

10代では、自分の快楽あるいは自分たちは大丈夫という自信から避妊なしで性行為を行う人が多い一方で、人工妊娠中絶の割合も年々上昇している年代となり、妊娠に関する相談の割合も高い年代となります。特に今回、アンケート調査に回答をしていただいた17歳~19歳は10代の中でも人工妊娠中絶の割合が高い年代です。つまり、自分は大丈夫だろうと思って性行為をした結果として妊娠につながってしまっているのです。

避妊したがらない彼との接し方とは?

男性側が避妊をしたがらなくても女性側には望まない妊娠や性病など様々なリスクが伴います。ですので、もしも男性が避妊なしで性行為をしようとしたならば、しっかりと避妊するように伝えることが必要です。それでも避妊をしようとしないならば、性行為を断るという態度をとりましょう。

学生の時に性について教えてもらう機会が少ない日本人は、性についての情報をSNSや雑誌、アダルトビデオから得ている傾向にあり、これが避妊なしで性行為をしても大丈夫という誤った考え方につながっている可能性も考えられています。ですので、女性側が異性についての知識を取得して男性に教えてあげるのも良いかもしれません。

ムードや流れを壊したくない、という思いを持つ人もいるかもしれませんが、二人のこれからのことを考える良い機会にもなりますし、なによりも自分の体を大切にしてあげることを最優先してください。

 

 

女性自身でできる避妊方法とは?

女性が主体でできる避妊方法として最もメジャーなのが低用量ピルの使用です。低用量ピルの避妊率は他の避妊法の中でもダントツで高く、毎日一定時間に飲み忘れることなくしっかりと内服できていれば、約99.7%の避妊率となります。もしも飲み忘れてしまった場合でも、気づいたタイミングですぐに内服をするなど対応ができていれば92%の避妊率があります(※3)

そのため、妊娠を確実に回避したいと考えるのであれば低用量ピルを服用していくことをおすすめします。

とはいえ、低用量ピルでは避妊はできる者の性感染症を予防することはできません。ですので、避妊だけでなく男性には性感染症の情報も伝え、セックスの際には当たり前のように男性からコンドームを着用するように二人でしっかりと話し合ってみましょう。

生理痛、ニキビなどの生理にまつわる症状が軽くなるという効果もあるため、避妊以外の目的で服用される方も多くいらっしゃいます。ピルの処方を希望する人はぜ婦人科に相談してみてくださいね。

参考文献

※1 国際協力NGOジョイセフ 「性と恋愛2021ー日本の若者のSRHR意識調査ー」
※2 日本財団 18歳意識調査「第6回 – セックス -」要約版
※3 日本産婦人科学会編 OC・LEPガイドライン 2020年度版

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