【3月8日】知っておきたい!国際女性デーは何をする日?ミモザがシンボルの理由は?

最近よく耳にする、国際女性デー。その歴史や世界での過ごし方、日本のジェンダーギャップの実態についてご紹介します。すべての人が女性の権利について考える日に、私たちが自分らしく生きるためにできることを一緒に考えてみませんか?

教えてくれたのは
千原 真未 先生
千原 真未 先生
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、医学博士。オンライン診療×対面診療のハイブリッドな医療サービスを提供するクリニックフォアで、皮膚科だけではなく、内科・アレルギー科などプライマリーケアを実践。大学病院で診療と研究に従事した経験を基に、質の高い医療情報の啓蒙を目指しさらなる研鑽に努める。

 

Q.国際女性デーって何?

起源となったのは、20世紀初頭にニューヨークで女性が労働条件の改善や選挙権獲得を求めたデモ。そこから世界的に、女性の経済的、政治的、そして社会的地位におけるジェンダー平等について考えられるようになり、1975年に国連により、3月8日が国際女性デーと制定されました。

日本のメディアで国際女性デーに関する話題が取り上げられるようになってきたのはここ数年の話ですが、世界では、カンボジアやロシア、ドイツの首都ベルリンなど、20カ国以上で3月8日が祝日として定められています。

中国では働く女性に半日休暇を取得を奨励していたり、アメリカでは毎年3月を「女性史月間」として、これまで女性が歩んできた権利向上の活動を称える期間するなど、各国でより良い社会を作っていこうとするための活動が行われています。

Q.ミモザがシンボルになっているのはなぜ?

ヨーロッパにおいて、ミモザは暖かな春を告げる“幸せの花”。特にイタリアでは、男性から身近な女性に感謝の気持ちを込めてミモザをプレゼントする風習「FESTA DELLA DONNA(フェスタデラドンナ)=女性の日」があり、それが世界中に広まったとされています。

国際女性デーのシンボルカラーがイエローなのも、ミモザが理由です。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2023/03/G0200228-2-300x300.png
千原先生

ミモザの花言葉は、感謝・友情・秘密の恋・秘めた愛。自分へのご褒美や、大切な人を応援するためにプレゼントするのも素敵ですね!



 

Q.国際女性デーはSDGsにも関係してるって本当?

ニュースなどでよく話題に上がる、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)。環境問題に目を向けられがちですが、これには「ジェンダー平等を実現しよう」という項目があるのをご存知ですか?

ジェンダー平等は持続可能な開発を促進するうえで欠かせない課題であり、他のすべての項目に対しても波及効果があるとされています。

ただし、経済・教育・健康・政治の4分野において男女格差をはかる日本のジェンダーギャップ指数(スコア)は146カ国中、2022年は116位、2023年は125位。最下位クラスまでランクダウンしてしまっているのが現状です。

一方、総合的な日本の「SDGs達成度ランキング」はというと、166カ国中21位となっています。上位にいるように見えますが、日本の順位の推移としては過去最低。これは世界的に見て、ジェンダー平等の目標において「深刻な課題がある」と判断され、全体の順位が年々落ちている結果でもあるのです。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2022/09/03-2-300x300.jpg
編集部

こんなに低いなんて、正直驚きました。ここ数年で生理休暇や低用量ピルの費用補助など、働く女性のための会社制度も広まってきたイメージがありますが…。

https://sai-journal.clinicfor.life/wp-content/uploads/2023/03/G0200228-2-300x300.png
千原先生

日本も努力はしているものの、他国の改善スピードが早く追い抜かれている現状があるようです。企業努力だけでなく、まず私たち一人ひとりが意識することが大切ですね。

参考
World Economic Forum, Global Gender Gap Report 2023, P217-218
Dublin University Press, SUSTAINABLE DEVELOPMENT REPORT 2023, P290-291

Q.国際女性デー当日、私たちは何をすればいい?

特に何をしなければいけないという決まりはありません!大切なのは関心を持つこと。

今年はいろいろなところで国際女性デー関連のイベントが開催されるようなので、何かアクションを起こしたいという人は、ぜひお出かけついでに足を運んでみてください。オンラインで気軽に参加できるセミナーもあるので、自分の気になるテーマを探してみるのもいいですね。

参考:国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA 2024

また、最近では各企業が国際女性デーに目を向けています。例えば人気コスメブランドからはミモザの香りのスキンケア商品、コーヒーショップではミモザの花をモチーフにしたケーキが出ていたりと、普段の生活の中で目にする場面も増えてきているかと思います。

さまざまなきっかけがある中で、なにか一つでも手に取ってみたり、家でリラックスできる環境を整えたりして、改めて自分の生き方やキャリアについてゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。

あわせて読みたいおすすめ記事