中用量ピルって何?低用量ピルと何が違うの?

皆さんは中用量ピルがどういったピルかご存知ですか?
ピルがどういったものかは知っていても、低用量ピルなど他の用量の異なるピルとの違いや使い分けなどは知らないという方も多いと思います。今回はそんな中用量ピルに着目して詳しく解説していきたいと思います。
中用量ピルとはどんなお薬?
ではまず中用量ピルとはどういったお薬なのでしょうか。
中用量ピルとは、配合されている成分のうち「エストロゲン」という卵胞ホルモンの量が一錠あたり0.05mg以上のものを指します。逆に低用量ピルはエストロゲンの量が一錠あたり0.05mg以下のものを指します。この量の違いがそのまま低容量ピルと中用量ピルの特徴の違いに直結しています。
具体的には、まず中用量ピルは低用量ピルに比べてエストロゲンが高配合で効果が高いため、飲み忘れのリスクが小さいということが挙げられます。しかし、そのように効果が高い分、副作用が低用量ピルに比べて出やすいというデメリットもあります。
中用量ピルはどんな目的で服用するの?
では中用量ピルはどんな目的の人が服用すれば良いのでしょうか。
一般にピルといえば避妊目的のイメージが強いかと思いますが、現在そのような避妊目的でピルを服用する場合はほとんどが低用量ピルが使われます。その理由は先ほどもお伝えしたように副作用が出にくいというためです。
つまり、中用量ピルを用いるのはそのように副作用が多少出やすくなっても高い効果が必要な方がメインです。
具体的には、そろそろ生理がきそうだという時に急遽大切な用事が入ってしまったり、大切な時期が1ヶ月程度続くような場合にその期間を生理なしで乗り切りたいといった場合は、中用量ピルを用いルことで生理を遅らせることができます。生理を早める事もできますが、早めることは低用量ピルでも可能なので早める場合は低用量ピルが用いられることが多いです。
他には、「モーニングアフターピル」というのも中用量ピルが用いられます。聞いたことがある方もいると思いますが、性行為で避妊に失敗したと気づいたような時に、72時間以内にこの中用量ピルを服用すれば80%避妊することができます。
ただし、現在避妊目的のアフターピルとして用いる場合はノルレボ(レボノルゲストレル)などを用いる方法が主流です。ノルレボの方が効果が高く、また服用も一度で済むという特徴があるためです。当院ではノルレボのほかに、「Ella One」という、他のアフターピルでは72時間以内に服用しないといけないところを120時間以内に服用すれば良いものも処方しています。
Ella oneは海外製で輸入する必要があるため、個人輸入で手に入れるより当院で正規ルートで輸入したものを用いた方が安心安全でしょう。
中用量ピルの種類は?
ではそのような中用量ピルにはどういったものが存在するのでしょうか。
日本製の中用量ピルにはプラノバール、ソフィアA、ソフィアCといったものがありますが、ソフィアA、ソフィアCについては現在製造終了となっており、手に入るのはプラノバールのみとなっております。海外製のものにはOvral Gがあり、これはプラノバールのジェネリック(後発品)になりますので成分や効果はプラノバールと同じものです。
以上のように中用量ピルは低用量ピルと配合成分は同じようなものですが、その量が違うことで使い方は少し異なってきます。どちらも大変便利なお薬ですので用法用量をご理解いただき、お付き合いいただければと思います。
クリニックフォアのオンライン診療について
クリニックフォアでは初診から全国どなたでもオンライン診療で中用量ピルの処方を行なっています。事前問診3分、診療3分のみで完了し、薬は最短当日発送いたします。
生理痛、ニキビなどの生理にまつわる症状が軽くなるという効果もあるため、避妊以外の目的で服用される方も多くいらっしゃいます。ピルの処方をご希望の方はぜひクリニックフォアグループへご相談ください。
更新日:2021年1月1日
監修:クリニックフォアグループ医師
参考文献
避妊 | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ | 厚生労働省研究班監修 http://w-health.jp/delicate/anticonception/