ヤーズとヤーズフレックスの違いってなに?

ヤーズフレックスやヤーズといったピルについて聞いたことありますか? ヤーズはヤーズフレックスというピルは、第四世代と呼ばれるエストロゲンの含有量の少ないピルです。今回はこの第四世代のピルであるヤーズフレックスとヤーズの違いについて詳しく説明していきます。


ヤーズフレックス、ヤーズって何?違いは?

ではそもそもヤーズフレックス、ヤーズとはどういったお薬なのでしょうか。

実は名前がにていることからもなんとなくお分かりかもしれませんが、これらのお薬は有効成分が同じお薬になります。さらに、ピルの分類も同じく超低用量ピルという、有効成分であるエストロゲンの配合量が0.03mgより少ないタイプです。

しかし、承認されている効能や効果、用法や用量、1シートの錠剤構成が異なるものになります。

具体的には、ヤーズフレックスは月経困難症と子宮内膜症に適応があります。

服用方法は、まずは1日1錠を24日間飲み続けます。この時、出血していても飲み続けることがポイントです。そして25日目以降飲み続けているうちに、三日間連続で点状出血を含む出血が認められた場合、もしくは飲み続ける期間が120日、つまり5シート目の2列目に達した場合には4日間お薬をおやすみください。そのあとは出血の有無かかわらず、シートの続きから服薬を再開してください。そして同じように連続で飲み続ける、休薬する、を繰り返してください。

子宮内膜症とは、本来は子宮の中にある子宮内膜が、お腹の中の腹膜や腸管にもできてしまう病気です。そのため、生理のたびにお腹の中で出血してしまい、痛みや癒着を起こしてしまうのです。ヤーズフレックスは長期間出血を起こさないことにより、お腹の中の子宮内膜からの出血もストップしてくれるため、子宮内膜症に伴う疼痛に対して適応のある薬となっています。

一方、ヤーズの適応は月経困難症だけになります。

そしてこちらの服用方法は、1日1錠をシートに記載されている順番(色が薄い赤色のものから)で28日間、つまり1シート分服用してください。これを1周期として、出血の有無にかかわらず29日目からは次のシートの錠剤を同様に服用する、ことを繰り返してください。

さらにもう一つ、ヤーズフレックスとヤーズには決定的な違いがあります。

それは、ヤーズフレックスは1シート分の28錠全てが実薬である一方、ヤーズは24錠が実薬で4錠がプラセボという偽薬になっています。この違いにより服用方法などの違いが生まれています。

ヤーズを飲み続けるとヤーズフレックスと同じ効果がある?

では、ヤーズを飲み続けるとヤーズフレックスと同じ効果を見込めるのでしょうか。

答えはyesです。ヤーズの実薬とヤーズフレックスは成分が同じため、実はヤーズの実薬部分のみ飲み続ければヤーズフレックスと同じ効果が得られます。

ピルは他にどんな種類があるの?

ではピルには他にどういった種類があるのでしょうか。ピルの分類方法は大きく分けて二つあります。

一つ目は、エストロゲンの配合量で分類する、用量で分ける方法です。

こちらの方法ではエストロゲンが0.05mg以上配合された中用量ピル、0.05mgより配合量が少ない低用量ピル、そしてヤーズやヤーズフレックスのように0.03mgより少ない超低用量ピルの三種類に分けられます。

二つ目は、低用量ピルの開発された時系列順です。

ヤーズやヤーズフレックスは第四世代と言いましたが、これは含有されているプロゲステロンの種類や、開発された時系列順で分けられたものになります。


参考文献

ヤーズフレックス®︎配合錠またはヤーズ®︎配合錠の「一般名処方」による取り違え防止へのご協力のお願い | バイエル薬品株式会社 https://pharma-navi.bayer.jp/omr/online/notice_info/FLX_YAZ_PNS_1804020_1522633597.pdf